2018年9月10日月曜日

ルティ・カネル 一般向けワークショップ(2018/9/8)

ルティさんの俳優向けワークショップの3日間が終わったあとは、一般向けのワークショップが行われました。

俳優向けのワークショップと同じく、まずは歩いて、その空間と出会うことから始めます。
そして身体をシェイクし、凝り固まった身体と頭を開放していきます。


今度は二人組になって、距離と言葉で遊びます。ただ言うのではなく、内側からのエネルギーを感じることがとても大切です。


最後は円になって、一人ずつ物語を喋ってみます。
自分ひとりではなく、周りの環境を感じながら、そして内側のエネルギーを大切に語ります。


たった二時間だけのワークショップでしたが、ストーリーテリングの始まりの部分を経験できるワークショップでした。



ルティ・カネル 俳優向けワークショップ(2,018/9/5~7)

イスラエルより、ルティ・カネルさんが来てくださいました。
ルティさんはテルアビブ大学で演劇を教えています。今回はストーリーテリングについてのワークショップです。
このワークショップは6時間×3日間でしたが、ルティさんはいつも1日に3時間しか教えていないそうです。通常の倍の時間ある今回のワークショップは、とても濃密なものでした。

ルティさんはまず、その場所と出会うことから始めます。ゆっくり歩いて、足の裏で確かに地面を踏んでいるということを感じます。そして、呼吸も忘れずに続けます。
身体を揺らして自身を開放し、まずは自分と密接なテキストから始めていきます。

ストーリーテリングはナレーションや朗読とは違い、綺麗に読むことは大切ではありません。その物語を、生き生きと伝えることが大切なのです。
機械的に演じるのではなく、自分の中の衝動や、感じたこと、印象を大切に、そのエネルギーを使って、演じます。



ルティさんは「可能性が大切なのよ。結果を求めすぎてはだめ」と言いました。
どのワークのときも、「これは遊んでいるの。難しくないわ。このテキストや、この道具を使ってどんなことができるのか、遊びながら発見していきましょう」と。
子どものときには自然と空想の世界で遊ぶことができました。例えば木の棒が短剣になったり、葉っぱがお金になったり。
ストーリーテリングでも、その道具をそのままそのものとして使うのではなく、隠れた可能性を存分に活かすことが大切なのです。



自分の感じている速さや重さ、そして視点を変化させて、物語に向き合います。
語るものと語られるものとの関係性を考え、探りながら、あらゆる角度で物語を喋ってみました。



ストーリーテリングのワークショップは、頭と身体、自分の内側と外側の空間、そして物語の内側と外側をフル活用しました。
ルティさんが教えてくれたストーリーテリングには、劇場で上演する演劇や、私達が生きていく現代社会にも大いに関わる大切な要素がたくさん含まれていました。





2017年12月11日月曜日

トーマス・リーブハート ワークショップ2017【2017/12/10】

昨年の夏に、京都芸術センターで実施したトーマス・リーブハート氏のワークショップを今年も実施できることになり、今日からおよそ2週間のワークショップが始まりました。1日6時間を10日間実施する内容です。
昨年の参加者を中心に数日だけの参加も含めた18名が受講することになりました。昨年同様海外からも3名が参加してくれます。
全員が経験者ということもあり、参加者の集中が高く、初日からパフォーマンスの質も高いワークとなりました。コーポリアルマイムというわが国ではまだ知名度がそう高くないテクニックではありますが、ワークを行うことで、自身の体への気づき(体への意識を高めること)や即興で相手役とのセッションを行う魅せられる瞬間を創造することなどは、演劇やダンスなど他の身体表現にも十分応用がきくもので、マイムを行っている人以外にも大いに役立つ内容です。演劇をしている人、ダンスをしている人、もちろんマイムを志している人、そして海外からの参加者など、バックグラウンドも多彩な参加者がいることで、互いに刺激しあえることも、なかなかない機会だと思います。そしてもちろんトーマスさんの素晴らしい指導も。充実した時間が期待できそうです。

2013年5月9日木曜日

ディディエ・ガラス再び!

昨年6月、高槻現代劇場で行われたワークショップが今年も行われます!!
昨年の様子はこのブログの過去のページでもご覧頂けますが、とても好評のワークショップでした。
今回は、全くの初心者向けのビギオー編と演劇経験者対象の経験者編が開講されますので、経験に合わせてお申し込み下さい。
講座はフランス語で行いますが、通訳がつきますのでご安心を。
世界の一線で活躍するアーティストとふれあうまたとない機会です。
奮ってご応募ください。
詳細はこちらから

2012年10月7日日曜日

土田英生さんによるワークショップ

昨日行なわれた、岩松了さんのワークショップに引き続き、本日は土田英生さんのワークショップが行われました。土田さんには昨年5月にもこちらで初心者向けのワークショップをして頂いたのですが、前回の好評を受けて再びの登場となりました。
 土田さんのワークショップのテーマは一環して演じる際の「間と呼吸」についてです。彼が劇団を始めた頃から取り組んでいるテーマだけあって、初心者にも非常にわかりやすく、ためになります。そして、何より常に笑いを取りながらワークを進めて下さるので、とても楽しく時間が過ぎていきます。
 舞台に立って、人に見られた時どうなるか、実際に参加者に前に出てもらって、そこで起こる変化を皆で感じとる所からワークショップは始まります。そうした場合に顕著な変化を見せる呼吸に注目し、「緊張しているときの呼吸」から「リラックスした状態」になる為に、呼吸のしかたをかえることで、からだの状態までを変化させていきます。
「台詞を言うだけでは演技にリアリティーが出ない、舞台上のキャラクターがその場面にふさわしい呼吸になっているかが大事」など、舞台上の役者の呼吸が客席にも伝わることや、その流れが芝居にリアリティーとリズムを生むことを、実演も交えながらわかりやすく解説してくださいます。そして最後には「驚く、もっと驚く、感慨がわき上がる」といった役者に要求された芝居のシチュエーション(演技の流れ)を、呼吸の変化に注目して演じてみる実践も行ないました。
 普段あまり気にしない、呼吸や間といったことに注意することで、演技の説得力がますことが、演劇初心者にも良くわかったのではないでしょうか。

2012年10月6日土曜日

岩松了さんによるワークショップ

高槻現代劇場で行なわれた『起点 starting point』という演劇のイベントの一環で、岩松了さんのワークショップが行われました。
この講座は、「一度やってみませんか」という副題がついている通り、「演劇」の初心者を対象に、演劇の「練習」を体験してもらうことを目的に開催されました。初心者向けと謳っていましたが、内容は、初心者だけではなく、経験のある方にも十分役にたつもので、参加した何名かの経験者にとっても満足いただけるものだったのではないでしょうか。
 さて、今日のワークショップでは、即興でシーン創作を行ないました。冒頭にどのように創作するのか、創作のポイントについて岩松さんから説明があって、それからグループに分かれての創作、発表を行ないました。説明では劇作家らしく、ことばと場面設定について詳しいお話がありました。もちろん演技にもつながることですが、「物語」を説明しようとするのではなく、その人がそこですべきことをする。一言でいろいろな想像が観客に喚起されるようなことばを選ぶ。ということを丁寧にお話し頂きました。
後半行なわれた即興は、2〜3名のグループに別れ、「お金」「幸せ」「別れ」という3つのテーマから、一つ選んで場面設定し即興で演じるというものでした。グループで話し合った後、ひと組ずつ発表し、それに対して、順番に受講生もコメントをします。もちろん岩松さんからもそれぞれに詳しいコメントや、指示を頂きました。そのコメントからは、人間のどうしようもなくにじみ出てしまうような、おかしさを作品にしている岩松さんらしく、人の面白さ(興味)への視点や、またどうすると見ているものに伝わりやすくなるかが、よく伝わってきました。

2012年6月30日土曜日

ディディエ・ガラスのワークショップ

6月28日(木)19時~21時半に、高槻現代劇場にて行われたディディエ・ガラスのワークショップ。そのときの模様を簡単にご紹介いたします。



総勢27名が参加したワークショップでした。ディディエはまず、全員で同じ動きを共有していくゲームを行いました。基本的には、今回のワークショップは、このゲームを中心とした、即興のワークショップでした。

彼は決して、何かを具体的に指示したりしません。

「こういったルールの下、自由に動いてほしい。考えずに、まずは動いてください」

最初のほうは、緊張気味だった参加者の人たちも、次第に自由に動いてもよいことに気づき、ひとつのゲームから発展的にひとつの作品が仕上がるような、そんな瞬間も見られました。一つの、とてもシンプルなルールから、ここまで人は発展できる、表現できるということを、参加された皆さん感じられたのではないでしょうか。

7月頭には広島でもワークショップを行います。公演は広島でのワークショップの翌日からです。WS体験後に観劇すると、より一層ディディエ・ガラスの狙いや想いが見えてくるかもしれません。