2012年10月6日土曜日

岩松了さんによるワークショップ

高槻現代劇場で行なわれた『起点 starting point』という演劇のイベントの一環で、岩松了さんのワークショップが行われました。
この講座は、「一度やってみませんか」という副題がついている通り、「演劇」の初心者を対象に、演劇の「練習」を体験してもらうことを目的に開催されました。初心者向けと謳っていましたが、内容は、初心者だけではなく、経験のある方にも十分役にたつもので、参加した何名かの経験者にとっても満足いただけるものだったのではないでしょうか。
 さて、今日のワークショップでは、即興でシーン創作を行ないました。冒頭にどのように創作するのか、創作のポイントについて岩松さんから説明があって、それからグループに分かれての創作、発表を行ないました。説明では劇作家らしく、ことばと場面設定について詳しいお話がありました。もちろん演技にもつながることですが、「物語」を説明しようとするのではなく、その人がそこですべきことをする。一言でいろいろな想像が観客に喚起されるようなことばを選ぶ。ということを丁寧にお話し頂きました。
後半行なわれた即興は、2〜3名のグループに別れ、「お金」「幸せ」「別れ」という3つのテーマから、一つ選んで場面設定し即興で演じるというものでした。グループで話し合った後、ひと組ずつ発表し、それに対して、順番に受講生もコメントをします。もちろん岩松さんからもそれぞれに詳しいコメントや、指示を頂きました。そのコメントからは、人間のどうしようもなくにじみ出てしまうような、おかしさを作品にしている岩松さんらしく、人の面白さ(興味)への視点や、またどうすると見ているものに伝わりやすくなるかが、よく伝わってきました。

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